サービス残業の形態

サービス残業の形態

サービス残業は以下のような形態で発生するケースが多いです。 企業側だけでなく、労働者側に責任がある項目もあります。

「会社のためを思って…」という方も勿論いらっしゃると思いますし、それは大変素晴らしいことかと思います。 ですが、無理をして身体を壊してしまっては本末転倒です。 ご自身に当てはまる項目があるようであれば、もう一度勤務体系を見直してみてはいかがでしょうか?

○労働者に残業申請を行わせない

圧力をかけ、残業申請を行わせない場合です。 タイムカードによる出退勤管理をしている企業では、定時に退勤処理を行わせた後で働かせる等、外部からは従業員が自主的に残って働いているように見せる…「サービス残業」の語の由来でもあります。

○仕事を持ち帰る

「職場での残業は認められないが仕事が完了することは求められている」場合です。
いわゆる、仕事を持ち帰るケース。 就業時間外に働いているので厳密には残業ではありませんが、実質的には残業と言えるでしょう。

帰宅しているという事で賃金は発生しない場合が大多数かと思われるので、これもサービス残業と言えるのではないでしょうか?

ですが、賃金の不払い以外にも、持ち帰った仕事をしている最中に事故にあった場合の労働災害や、情報漏洩があった場合の責任など問題が多く、近年ではあまり行われなくなりつつあります。

○半端な業務時間を切り捨てる

10分程度の作業であったりすると請求することなく済ませてしまうことがあるのではないでしょうか? 会社によっては、15分、30分単位で労働時間を管理するが、その場合最小単位分の時間を切り上げて請求することができます。

ですが、企業はこのサービス残業となる状態を避けるために給料付の休憩を与えることによって調整している場合もありますのでご確認下さい。 例として、1時間の昼休憩とは別に10分程度のトイレ休憩に給料をつけるなどです。 その場合、定時より仕事が5分程度遅くなった場合でもサービス残業になりません。

○帰宅拒否症候群

この場合は労働者側の責任もありますが、「家庭内がうまく行っていない」、「早々に家に帰って家族からぞんざいに扱われるよりも、会社に残って仕事上の人間関係に依存したほうが気が楽」という、いわゆる『帰宅拒否症候群』(精神的な症状ではあるが、正式の病名ではない)と呼ばれる状態に陥っている人もいるようです。

また、「単身赴任のため、一人暮らしの部屋に戻っても寂しいあるいはやることもない」という理由で、定時になっても帰宅せず職場に残る人もいるようです。 ご自身に身に覚えはありませんか?

このような人達が先輩や上司として多く居る職場では新人や後輩が先に帰り辛く、特に急ぎの仕事も無いのに「ナアナア残業」と呼ばれる付き合い残業を強要されることにもつながりかねません。 当てはまる方は勿論気をつけなければいけませんし、このような人達がいた場合、経営者およびその部署の長は、早急に手を打たなければいけません。

○月給制ではなく年俸制

年俸制の場合、時間外労働が毎月ほぼ一定している場合には、あらかじめ時間外の割増賃金を年俸に含めて支給することが認められております。 そのため、労働者側も改めて残業代を請求せずにそういうもんだと諦めている方もいるようですが、年俸制にしたからといって、会社が残業代を支払わなくて良くなるわけではありません。

この場合でも、その決定明記した時間外労働時数を超えて時間外労働をした場合については、その差額をその月の給与に加算して支払わなければならないので、ご自身の勤務時間を再確認してみてはいかがでしょうか?

○管理職

労働基準法「第41条」に「管理監督者(「監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」)は労働基準法に定める労働時間などの規定の適用を受けない」と、あります。 管理職に昇進したからと、残業代が出ないとお考えの方が、いるかと思いますが、全ての管理職が第41条が規程する管理監督者に該当するとは限りません。

管理監督者とは経営と一体的立場にある者を指し、管理監督者に該当するかどうかは勤務実態および処遇に照らして個別具体的に判断されます。 「課長」やチェーンストアの「直営店長」といった役職名によって自動的に管理監督者に該当する訳ではありません。

自己の労務管理についても裁量権を与えられている必要があり、労働時間を長くする裁量だけが認められて短くする裁量が認められないような者は、管理監督者には該当しません。 管理職と呼ばれる人のほとんどが「会社が管理職と呼んでいるだけ」のいわゆる「名ばかり管理職」と言われ問題視されております。